『お夜食には謎解きを 5品の美味しいアンソロジー』歌田年、岡崎琢磨、友井羊、猫森夏希、柳瀬みちる|感想レビュー&おすすめの人

読書

普段は食べ物×ほっこり系小説を好んで読む私ですが、今回はミステリーを初めて読んでみました。

結果、ミステリーにハマってしまいそうです。

ミステリー自体の面白さもですが、5人の作家さんの個性を感じることができ贅沢な時間でした。

そんな『お夜食には謎解きを 5品の美味しいアンソロジー』の小説レビューをしていきます。

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まず、私は作品タイトルを見て「そもそも“アンソロジー”って何?」という疑問を抱いたのでちょこっと解説します。

アンソロジー(anthology)」とは、複数の作家の作品をまとめた本や、複数の作品を収録した作品集 のことを言います。

語源はギリシャ語の 「anthologia」=“花を集める”で 、つまり「作品という花を集めた花束」というイメージらしいです。

素敵な言葉ですね。

短編集との違いはひとりの作家か複数の作家によるものか、という点が違うところです。

ということで、感想レビューいきましょう!

作品紹介

  • タイトル:『お夜食には謎解きを 5品の美味しいアンソロジー』
  • 著者:歌田年、岡崎琢磨、友井羊、猫森夏希、柳瀬みちる
  • 出版社:宝島社
  • 発売日:2025年10月1日
  • ジャンル:ミステリー、食べ物小説
  • ページ数:314ページ

1品目 歌田年「詐欺」

小説が会話のメイン。老人の推理にはたくさんの小説作品名が出てきます。

犯人のトリックまでも小説を真似たもので、全てが小説につながっており、本好きのための本好きによるミステリーという感じでした。

2品目 岡崎琢磨「狐の化かんす」

京都が舞台のミステリー。

京都の趣のある風景を頭に思い浮かべながら、読み進める時間が贅沢でした。

「日常の小さな謎」という感じなので殺人系が苦手な方におすすめです。

3品目 友田羊「野鳥の記憶は水の底に」

ジビエ料理やスープの描写が素晴らしかったです。

登場人物の小さな仕草でさえも見逃さず、謎を解き明かしていくところはお見事!という感じでした。

こちらも殺人系が苦手な方におすすめです。

4品目 猫森夏希「ノーマスク殺人事件」

ピザの配達員の鮮やかな推理。

殺人系のミステリーなので苦手な方もいらっしゃるかもしれません。

ストーリー自体はテンポ良く、読んでいてとても楽しかったです。

5品目 柳瀬みちる「刻んで炒めて放浪記」

林芙美子『放浪記』の直筆原稿が本物か偽物か…真実を探すミステリー。

『放浪記』を読んでみたくなりました。

未だにどこかで眠っているかもしれない文豪の原稿に思いを馳せ、歴史のロマンを感じる時間でした。

個人的に私はこの作品が5作品の中では一番好きでした。

このアンソロジーには色々な飲み物や食べ物が出てきます。

歌田年さんの「詐欺」の舞台はBAR。

私はワインを片手に、秋の夜長を楽しみたいと思いました。

アンソロジーという贅沢を味わいながら飲むお酒は格別です。

ぜひ、好きなお酒を片手に読んでみてください。

  • 隙間時間にミステリー小説を読みたい人
  • 色んな作家の作品を読み比べしたい人
  • ミステリー小説を初めて読む人

今回初めてミステリーを読んでみて、どんどんストーリーにのめり込んでいく自分がいました。

ページをめくる手が止まらなかったです。

ミステリーの魅力に気づいてしまったので、これからは少しずつミステリーも読んでみたいなと感じました。

ぜひ皆さんも『お夜食には謎解きを 5品の美味しいアンソロジー』を読んでみてください。

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