『ふれあいサンドイッチ』谷 瑞恵|感想レビュー&おすすめの人

読書

2025年9月発売の角川ごちそう文庫の小説レビュー3冊目です。

大阪・靭公園にある小さなサンドイッチ店を舞台に人々の悩みや心の傷を“サンドイッチ”で癒していく物語です。

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作品紹介

  • タイトル:『ふれあいサンドイッチ』
  • 著者:谷 瑞恵
  • 出版社:KADOKAWA
  • 発売日:2025.9.22
  • ジャンル:食べ物小説、ヒューマンドラマ、ほっこり系小説
  • ページ数:304ページ(2~3日で読了しました)

あらすじ(ネタバレなし)

大阪・靭公園にある姉妹のサンドイッチ店「ピクニック・バスケット」。そこには、悩みを抱えた人々が訪れます。

ハロウィンのカボチャを欲しがる女性や、食の楽しみを見失ったライター、愛猫を探し続ける高齢女性、パン作りに挑む少女……。

姉妹はそれぞれに寄り添い、心に合うサンドイッチを届けます。

さらに、蕗子とパン職人・川端さんの関係にも変化が訪れて――。

それぞれの章に出てくる登場人物たちの悩みや謎を少しずつ、サンドイッチを通して優しく解決していくストーリーで読後にはとても優しい気持ちになりました。

感想レビュー①違いを認める思いやりが大切

特に私の印象に残ったのは最後の章で、恋人のためにクロックムッシュを作ろうとする女性と、恋人が好きなクロックマダムを食べようとする男性のお話です。

料理はその人にとっての歴史で育った環境が違えば、料理に対する印象や好みの味も変わってきます。

例えばですが「目玉焼きには何をかけるか?」という話題は有名で、皆さん一度はこの話題で誰かと話したことがあるのではないでしょうか?

でも、それぞれが違うものをかけて食べていたって、それはその人の好みで育った歴史ですし特に強要はしないと思います。

だから、恋人だからといって無理にその人の好みに合わせるのではなく、それぞれの違いを認める思いやりを持ちながら食卓を楽しく囲むこと、そういう関係が大切、という著者のメッセージが心に響きました。

感想レビュー②甘酸っぱい恋愛を思い出す

蕗ちゃんと川端さんのやり取りに甘酸っぱい学生時代の恋愛を思い出して懐かしい気持ちになりました。

この本はシリーズ本で私は最新作から読んでいて、前作を知らずとも問題なく最新作も楽しむことができます。

しかし、登場人物達の関係性を楽しむ上では前作も読んでいたほうがもっと感動できたのかな、と思います。

サンドイッチがテーマの小説なので読書のおともはサンドイッチが良いと思います。

私はたまにベーコンと卵をサンドしたホットサンドイッチを作るので、それと一緒に温かいコーヒーをいただきたいと思いました。

今は秋の季節なので作中にもかぼちゃのサンドイッチが出てきましたし、かぼちゃスープを添えても雰囲気がぴったりですね。

この本を読んでサンドイッチの可能性は無限大だと感じました。

皆さんが自分好みのサンドイッチを作って、読書を楽しめると良いなと思います。

『ふれあいサンドイッチ』は

  • サンドイッチやパンが好きな人
  • 仕事や人間関係に少し疲れている人
  • 心温まる恋愛要素がほしい人

そんな方におすすめできる一冊です。

ページを閉じる頃には、おいしそうなサンドイッチと温かい人の優しさに包まれたような気持ちになれると思います。

ぜひ読んでみてください♪

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